機動戦士ガンダム ~影と光の挟間で~

もしガルマが生きていたらというガンダムの二次創作小説です。

第5章ー星屑の挟間で

宇宙の無限の暗闇は、時として星々の光によって美しい模様を作り出していた。 その壮大な背景の前に、ジオンの新型MSリック・ドムが一機、静かに浮かんでいた。 赤く塗装されたその機体の中で、シャアは無線のノイズを静かに聞いている。 「シャア、木馬の位…

第4章ー家というもの

ファルメルが静かに宇宙を漂う中、ガルマは自らの立場とジオン公国、 そしてザビ家の未来に想いを馳せていた。 彼の目に映る星々は冷たく、その輝きは彼の内なる不安を照らし出していた。 彼の心は、戦争の恐怖とシャアの存在、 そして自分がザビ家の人間で…

第3章ー木馬の影

ファルメルの艦橋は戦闘の余韻と緊張感で満ちていた。 ガルマは連邦軍との戦闘を通じてシャアの戦闘技術の高さを再確認した。 彼自身は、艦の指揮を執っていた。 ガルマの心はシャアとの友情と、 彼がもたらす危険との間で揺れ動いていた。 数時間前、とある…

第2章ー交錯する運命

ファルメル艦内に渦巻く重苦しい沈黙は、 ガルマとシャアの間に生じた未知の空間を形成していた。 ガルマは、星々が輝く宇宙をぼんやりと眺めながら、 シャアの衝撃的な告白を反芻していた。 その名前、その事実は、ガルマにとって既知の宇宙を揺るがすもの…

第1章ー真実の発覚

宇宙の無限の闇、 シャア・アズナブルが駆る赤いMS(モビルスーツ)、ザクⅡS型が、 敵の艦隊を翻弄していた。 彼の動きは鋭く、赤い彗星と呼ばれるゆえんが垣間見える。 彼の側を飛ぶ青いMSはガルマ・ザビが駆るザクⅡFS型だ。 ガルマはシャアを尊敬し、友情を…